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沿線めぐりシリーズ第2号 わが名店を、こよなく愛するこの人。 〜東急東横線編〜

都内でも人気の沿線、東急東横線。
この沿線には、食通たちを唸らせる“食の名店”が立ち並びます。
はたして、真の意味での名店とは、どういう店なのだろうか。
最終的に私たちが辿り着いたのが、小さいながらもこつこつとがんばっているお店。
そして、取材で訪ねた先にいたのは、“わが店を、こよなく愛する人たち”でした。
この一皿、この一品に込められた作り手の思いこそが、食の愉しみ方を教えてくれるのですね。


渋谷駅 おじゃったもんせ  店長 寺澤義行さん

「おじゃったもんせ」の詳細 >>


「地鶏刺盛り合わせ」
2100円
宮崎で限られた数しかとれない地頭鶏の新鮮な刺身を自家製醤油でいただく一品。

看板のない大人の隠れ家

南九州料理店『おじゃったもんせ』は、看板ひとつ出ていない、渋谷の大人の隠れ家。そう、知っている人でなければ、この店にはなかなか辿り着けないだろう。

店を構えて9年。口コミで広がり、南九州の人はもちろん、東京の人にも親しまれている店だ。

東京にいながら、故郷を感じていたい

鹿児島県出身の寺澤さんは、16歳の頃から飲食業に携わる。21歳の頃、修行のために上京し、たまたま常連として通うようになったのがこの店。

「東京にいながら鹿児島と関わっていたかった」という寺澤さんは、宮崎出身のオーナーと意気投合。この店を任せられるようになってから6年が経つ。

「田舎のおばあちゃん家に帰ってきたような、そんな感覚で来てもらえるのが一番うれしいですね」

来た人が、いつでも宮崎・鹿児島を感じられるように、素材のほとんどを地元から仕入れる。野菜はもちろん肉も魚も、宮崎・鹿児島生まれの旬なもの。

いくら郷土料理の店だからといって、何故こんなにも地元にこだわるのか。

「確かに、東京で揃わないものはないのかもしれない。でも、水・畑・気候が違えば、素材の味だって全然違うんです。それに、少しでも地元に還元していきたいから」

故郷を思う深い郷土愛がこの店をつくり、故郷を愛する仲間たちが集う場所となっているのだろう。

素材の本物の味を伝えたい

「最近はピーマンとか人参を嫌いな子が少なくなってきているんです」と寺澤さんはいう。なぜかというと、品種改良して苦味を抑えた野菜が市場に出回っているから。

「でもやっぱり、本物の味を出したい」

寺澤さんのこの強い思いこそが、地元の生産者たちの心を動かし、本物の素材がこの店で出せる所以なのだと思う。