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古くからの親友のような、家族のような。
つき合うほどに味わいが出るのは
この“手ぬぐい”ならではです。




手ぬぐいとは、自分とともに成長してくれるものなのだろう、と思った。
使えば使うほどに表情が変わる。色がさめたり、少し布がすりきれたりするのが、より粋でかっこいいとされる。
ひとつのものとじっくりと付き合う豊かさ、使い込んだものの持つ味わいを、手ぬぐいに学んだ。
手ぬぐい作りに携わって、40年余。『ふじ屋』の川上千尋さんは、時代の変化を感じながら作り続けてきた。 「江戸の暮らしでは、ふところに手ぬぐいを入れて汗をぬぐったり、前掛けを作ったり。古くなったらおしめやハタキにして、最後まで使い切るものだったんです」。今は、物を次々と消費する時代にある。「江戸時代は、実はエコの先端をいってたんだねえ」と、川上さんは笑う。手ぬぐいは、染物だ。染め上がりまでを想像し、下絵を描く。そこから型紙を作るわけだが、型紙は一色につき一枚。何色も使うものもあり、なかなか手間のかかる作業だ。しかし、「自分がどれだけ手をかけられるか、そしてそれを楽しめるかだと思う」と、川上さんは語る。 木綿の染物のよさは、使うほどにやわらかくなり、吸湿性もよくなること。何より、使い込んだ味わいがある。その時間の経過を“楽しめるか”なのだろう。 手入れは、たらいに水をはって、ささっと石けんで手洗い。意外とらくちんだ。 さて、今夏は生活に手ぬぐいを取り入れて、まずは小粋に汗をぬぐってみますか。